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住宅ローンが払えない場合の対処法は?差し押さえまでの流れや住宅を手放さずに済む方法を紹介

住宅ローンが払えない場合の対処法は?差し押さえまでの流れや住宅を手放さずに済む方法を紹介

住宅ローンを滞納してもすぐに差し押さえが行われるわけではなく、早めに動けば住宅を手放さずに済む可能性があります。

ただ、住宅ローンが払えない場合も、カードローンで借りたお金で返済することは危険が伴うため絶対に避けましょう。

カードローンでローン返済を補った場合、多重債務に陥るリスクが非常に高くなります。

そのため、住宅ローンの返済遅延による信用情報の傷に加えて、カードローン返済分も滞ると最終的にカード会社から給与や財産を差し押さえられることになります。

まずは住宅ローンを借りている金融機関へ現状を相談し、返済期間の延長や支払い猶予など条件変更を検討してもらうことが優先です。

この記事では、住宅ローンを滞納した場合の流れと、住宅を手放さないための解決策を紹介します。

目次

住宅ローンが払えない場合はどうなる?返済滞納時の流れを紹介

住宅ローンが払えない場合の対処法を記載した画像

住宅ローンが払えない状態を放置すると、督促から差し押さえ、競売による強制売却へと段階的に事態が進行します。

金融機関は滞納後すぐに家を取り上げるわけではなく、督促や催告といった手順を踏んだうえで法的手続きに移るためです。

滞納1〜2ヶ月では督促状が届く程度でも、半年前後には一括請求、さらに進むと差し押さえという局面を迎えます。

なお、実際の進行スピードは金融機関の対応によって異なるため、期間はあくまで一般的な目安として捉えてください。

裏を返せば、早い段階で対処すれば住宅を手放さずに済む可能性は十分に残されています。

ここでは、滞納1ヶ月目から立ち退き後までの流れを時系列で紹介しますので、ご自身の現在地を確認しながら読み進めてください。

STEP

金融機関から督促状や支払請求書が届く。遅延損害金も発生する。

STEP

信用情報機関に事故情報が登録され、新たな借入が難しくなる。

STEP

分割払いを続けられるかどうかの最終通告にあたる書類。

STEP

分割返済の権利を失い、残高全額の一括返済を求められる。

STEP

保証会社が競売を申し立て、裁判所が自宅を差し押さえる。

STEP

現況調査・入札を経て落札者が決定し、退去を求められる。

STEP

家を失っても、返しきれなかった残債の返済義務は残る。

滞納1〜2ヶ月は金融機関による督促状の送付

住宅ローンの返済が1〜2ヶ月遅れると、借入先の金融機関から督促状や支払請求書が郵送されてきます。

これは引き落としができなかった事実を知らせ、滞納分の早期入金を促すための書類です。

この時点では単なる入金忘れの可能性も考慮されているため、文面は比較的穏やかな内容にとどまります。

はがきや封書で滞納額と入金期日が通知されるほか、担当者から電話で確認の連絡が入ることもあります。

ただし、支払いが遅れた日数分の遅延損害金が発生するため、請求額は本来の返済額より膨らむ点に注意が必要です。

滞納期間が延びるほど、支払うべき総額は少しずつ増えていきます。

この段階で滞納分を支払えば従来どおり返済を続けられるため、督促状が届いたら速やかに入金の手続きを行いましょう。

滞納2〜3ヶ月は信用情報機関へブラックリストとして登録される

滞納が2〜3ヶ月続くと、信用情報機関に事故情報、いわゆるブラックリストとして登録されます。

信用情報機関とは

ローンやクレジットカードの契約内容や返済状況を管理・提供している機関のこと。事故情報が登録されると、他社の審査でも参照される状態になります。

つまり、住宅ローンを滞納した記録が、他社の審査の際にも参照される状態になるということです。

事故情報があると返済能力に問題があると判断されるため、新たな借入やクレジットカードの作成は難しくなります。

登録された事故情報は、滞納解消から5年程度は残りため、他ローンの契約に影響を及ぼす恐れがあります。

信用情報への影響を最小限に抑えるためにも、滞納が3ヶ月に達する前に対処することが重要です。

滞納が長期化した場合は一括返済を迫る催告書が届く

督促状を無視したまま滞納が長引くと、催告書と呼ばれるより厳しい書類が届きます。

催告書には、指定期日までに支払いがなければ法的手続きに移行する旨が記載されており、督促状とは重みが異なります。

つまり、分割払いを続けられるかどうかの最終通告にあたる書類ということです。

一般的には滞納3〜6ヶ月頃に届くケースが多く、この期日を過ぎると住宅ローン全額の一括請求へと進んでしまいます。

期日までに対応できるかどうかが、住宅を残せるか否かの大きな分かれ道になります。

ただし、この段階であれば、金融機関への相談や任意売却の準備など打てる手はまだ残されています

催告書が届いたら放置せず、すぐに借入先へ連絡して支払いの意思を伝えましょう。

期限の利益の喪失によって住宅ローン全額の一括請求が行われる

催告書の期日までに支払いができないと期限の利益を喪失し、住宅ローンの残高全額を一括で請求されます。

覚えておきたい2つの用語
  • 期限の利益:住宅ローンを毎月分割で返済できる権利。滞納(契約違反)で失うと分割返済が認められなくなる。
  • 代位弁済:一括返済ができない場合に、保証会社が代わりに全額を支払うこと。以後は保証会社が請求元になる。

滞納は契約違反にあたるため、この権利が失われると分割での返済は認められなくなります。

例えば、残債が2,000万円あれば、その全額と遅延損害金をまとめて支払うよう求められるということです。

とはいえ、数ヶ月分の返済にも困っている状況で、残債を一括で支払えるケースはほとんどありません。

一括返済ができない場合は保証会社が代わりに全額を支払う代位弁済が行われ、請求元が保証会社に変わります。

代位弁済後も返済義務はなくならず、保証会社から引き続き一括返済を求められます。

期限の利益を失う前が交渉の大きな山場になるため、催告書の期日は必ず守るように動きましょう。

抵当権の行使によって裁判所に自宅の差し押さえが実行される

代位弁済後も返済できない状態が続くと、保証会社が抵当権を行使し、裁判所へ競売を申し立てます。

抵当権とは、返済が不可能になった際に、担保である自宅を売却して資金を回収できる権利のことです。

裁判所が申し立てを受理すると競売開始決定通知が自宅に届き、この時点で自宅は差し押さえられます。

差し押さえの事実は不動産の登記簿にも記載され、自分の判断で売却や処分ができなくなります。

一般的には、滞納開始から6〜10ヶ月程度でこの段階に至るケースが多いとされています。

ただし、差し押さえ後も競売で落札されるまでは、自宅に住み続けること自体は可能です。競売を回避したい場合は、この通知が届いた時点で任意売却などの相談を急ぎましょう。

現況調査後にマイホームの強制売却が始まる

競売開始決定の後は、裁判所による現況調査を経て、マイホームの強制売却である競売が本格的に始まります。

現況調査とは、競売の基準価格を決めるために、裁判所の執行官と不動産鑑定士が自宅を訪れて行う調査のことです。

例えば、室内外の写真撮影や居住状況のヒアリングが行われ、法律に基づく手続きのため拒否はできません。

調査後は入札期間の通知が届き、入札と開札を経て落札者が決定します。

落札者が代金を支払うと所有権は強制的に移り退去を求められます

強制売却を避けられるのは開札前までのため、この段階に入る前に必ず専門家へ相談してください。

住宅から立ち退いた後も住宅ローンの返済義務は続く

競売によって自宅を明け渡した後も、住宅ローンの残債がある限り返済義務は続きます。

立ち退きによって支払いが免除されるわけではない点に、注意が必要です。

売却代金はローンの返済に充てられるものの、競売では市場価格より安く売られるため、残債を返しきれないケースが多いのです。

例えば、残債2,000万円の家が1,200万円で落札されると、家を失ったうえで800万円の借金だけが残る計算になります。

残った債務は原則として一括での返済を求められ、放置すると給与や預貯金の差し押さえに進む恐れもあります。

つまり、家を手放しても借金の問題は解決しないということです。

残債の返済が難しい場合は、記事の後半で紹介する債務整理も視野に入れ、早めに専門家へ相談しましょう。

住宅ローンが払えず家を売却される際のデメリット2選

競売によって家を売却されると、金銭面とプライバシー面の両方で2つの大きなデメリットが生じます。

競売は債権者が資金を回収するための強制的な手続きであり、売られる側の希望や事情は考慮されないためです。

例えば、売却価格や売却の時期を自分で決めることはできず、引っ越しの準備期間すら思うように確保できません。

通常の売却であれば当たり前にできることが、競売ではほとんど認められないのです。

逆に言えば、競売より条件の良い方法を選べる段階で決断できれば、損失は大きく減らせます。

ここでは、競売で家を売却される場合に特に影響が大きい2つのデメリットを解説します。

競売での住宅売却価格は6~8割まで下がる

競売で住宅が売却される場合、落札価格は市場価格の6割から8割程度まで下がるのが一般的です。

競売物件は事前の内覧ができず、購入後に欠陥が見つかっても売主に責任を問えないなど、買主側のリスクが大きいためです。

リスクの分だけ買い手は入札額を低く抑えるため、価格が伸びにくい構造になっています。

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市場価格(相場)競売での落札価格の目安下落の割合
3,000万円の家1,800万〜2,400万円6〜8割
状態・地域による1,500万円程度5割まで下がる場合も
市場で3,000万円の価値がある家の場合の一例

市場で3,000万円の価値がある家なら、競売では1,800万円から2,400万円程度での落札にとどまる計算です。

さらに、物件の状態や地域によっては、市場価格の5割程度まで落ち込むケースもあります。

売却額が下がった分だけ残債は多く残り、家を失った後の返済負担も重くなってしまいます。

少しでも高く売って残債を減らすためにも、市場価格に近い金額で売れる方法を選びましょう。

現況調査や競売物件の情報公開でプライバシーの問題が発生する

競売にかけられると、現況調査や物件情報の公開を通じて、滞納が周囲に知られる恐れがあります。

競売は裁判所が主導する公的な手続きのため、調査や情報公開を拒否することができないのです。

競売で周囲に知られる主なきっかけ
  • 現況調査で執行官が自宅を訪れ、近隣住民に聞き取りを行うことがある
  • 物件の住所や写真が裁判所の競売情報サイトで誰でも見られる
  • 公開情報をもとに、入札を検討する業者が物件周辺を調査に訪れる

例えば、現況調査では執行官が自宅を訪れて写真撮影や聞き取りを行い、近隣住民に話を聞くケースもあります。

さらに、物件の住所や写真は、裁判所が運営する競売情報サイトなどで誰でも見られる状態になります。

公開された情報をもとに、入札を検討する業者などが物件の周辺を調査に訪れることも珍しくありません。

その結果、近所の方や親族に経済状況を知られてしまい、精神的な負担が大きくなりがちです。

周囲に知られずに売却したい場合は、見た目が通常の売却と変わらない任意売却を検討してみてください。

住宅ローンが払えない場合も住宅を手放さないための解決策を紹介

住宅ローンが払えない状況でも、早めに手を打てば住宅を手放さずに乗り切れる可能性があります。

返済が厳しい人向けの制度や交渉の余地は、意外と多く用意されているためです。

例えば、滞納する前に金融機関へ相談すれば、毎月の返済額を一時的に減らせるケースがあります。

ここで紹介する解決策に共通するのは、滞納が本格化する前の早い段階ほど選択肢が広がるという点です。

信用情報に傷がつくと借り換えなどの手段は使えなくなるため、動き出すタイミングが結果を大きく左右します。

ご自身の収入状況や滞納の有無によって最適な方法は異なるため、複数を組み合わせて考えるのも有効です。

以下では、住宅を残すために有効な5つの解決策をそれぞれ詳しく解説します。

返済期間の延長や返済の減額のため金融機関へ早めに相談

返済が苦しくなったら、滞納する前の段階で金融機関へ相談することが最も重要な対処法です。

金融機関にとっても競売は損失が大きいため、返済条件の変更に応じてもらえる可能性があるからです。

相談で応じてもらえる返済条件の変更例
  • 返済期間の延長:期間を延ばして毎月の返済額を下げる
  • 返済額の一時減額:一定期間だけ毎月の返済額を減らす

条件変更には、返済期間を延長して毎月の返済額を下げる方法や、一定期間だけ返済額を減額する方法があります。

例えば、フラット35を扱う住宅金融支援機構では、最長15年の返済期間延長といったメニューが公式に用意されています。

ただし、返済期間を延ばすと利息を支払う期間も延びるため、総返済額は増える点に注意してください。また、条件変更には審査があり、滞納後の申し出では認められにくくなる傾向があります。

返済が厳しいと感じたら、滞納する前にまず借入先の窓口へ連絡することから始めましょう。

金利の低い金融機関へ住宅ローンの乗り換えをする

現在より金利の低い金融機関へ住宅ローンを借り換えることで、毎月の返済負担を軽くできる可能性があります。

適用金利が下がれば支払う利息が減り、返済総額そのものを圧縮できるためです。

例えば、残債が多く返済期間も長く残っている人ほど利息の割合が大きく、借り換えの効果は出やすくなります。

ただし、借り換えには事務手数料や登記費用などの諸費用がかかり、数十万円に達するケースもあります。削減できる利息と諸費用を比較したうえで、本当に得になるかを試算することが欠かせません。

また、借り換えには新たな審査があり、すでに滞納して信用情報に傷がつくと通過は難しくなります。

つまり、借り換えは滞納前の早い段階だからこそ選べる解決策ということです。返済に不安を感じ始めた時点で、金利条件の良い金融機関を比較してみてください。

転職や副業などによって収入増加の工夫をする

支出の見直しだけで返済が難しい場合は、転職や副業によって収入そのものを増やす工夫も有効です。

住宅ローンの返済は長期にわたるため、収入の底上げは根本的な解決につながりやすいからです。

世帯全体で考えれば、配偶者がパートを始めるといった方法も立派な収入増加策の1つです。

例えば、在宅でできる副業で月3万円を稼げれば、返済額の不足分を補える家庭は少なくありません。

ただし、転職直後は収入が安定していないと見なされ、各種ローンの審査で不利になる場合があります。副業を始める際も、勤務先の就業規則で認められているかを事前に確認しておきましょう。

収入増加は効果が出るまでに時間がかかるため、金融機関への相談と並行して進めるのが現実的です。

リバースモーゲージ型のローンを活用する

契約者が60歳以上なら、リバースモーゲージ型の住宅ローンに借り換えて返済負担を大幅に減らす方法があります。

リバースモーゲージ型とは

自宅を担保に、毎月の支払いを利息のみとする仕組みの住宅ローン。元金は契約者が亡くなった後に、自宅の売却または相続人による一括返済で清算します。代表的な商品に、住宅金融支援機構と金融機関が提携するリ・バース60があります。

リバースモーゲージ型とは、自宅を担保に毎月の支払いを利息のみとする仕組みの住宅ローンです。

元金は契約者が亡くなった後に、自宅の売却または相続人による一括返済で清算されます。

代表的な商品には、住宅金融支援機構と金融機関が提携して提供するリ・バース60があります。

毎月の支払いが利息だけになるため、年金収入が中心の世帯でも住み続けやすいです。

ただし、リ・バース60への借り換えには、直近1年分の返済に延滞がないことなどの条件が設けられています。また、元金自体は減らないため、将来的に自宅を家族へ残したい場合には慎重な判断が必要です。

定年後の返済に不安がある方は、相続の希望も踏まえたうえで取扱金融機関へ相談してみてください。

団体信用生命保険(団信)対象であるか確認する

病気やけがが原因で住宅ローンが払えない場合は、団体信用生命保険の保障対象に該当しないか必ず確認してください。

団信(団体信用生命保険)とは

契約者が死亡または所定の高度障害状態になった際に、保険金でローン残高が完済される保険。民間の住宅ローンではほとんどの場合に加入が条件となっており、契約者は何らかの保障を持っています。

団信とは、契約者が死亡または所定の高度障害状態になった際に、保険金でローン残高が完済される保険のことです。

民間の住宅ローンではほとんどの場合に加入が条件となっており、契約者は何らかの保障を持っているためです。

例えば、がんや三大疾病の特約を付けていれば、所定の条件に該当した時点でローン残高が0円になる場合があります。

保障の適用条件は商品ごとに細かく決められており、単なる収入減少や失業は対象外です。

また、滞納を放置して代位弁済まで進むと団信自体が解約され、保障を受ける権利まで失ってしまいます。加入内容を忘れている方も多いため、契約時の書類や借入先の金融機関で保障範囲を確かめてみてください。

住宅ローンが払えなくなり住宅を売却するための方法を紹介

返済を続ける手立てがない場合は、競売にかけられる前に自分の意思で売却する方法を検討しましょう。

自ら売却に動けば、競売より高い価格で売れたり、退去の時期を調整できたりと有利に進められるためです。

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売却方法こんな人に向きポイント
一般売却売却代金で完済できる見込みがある市場で買い手を探し、競売より高く売りやすい
リースバック売却後も同じ家に住み続けたい売却で資金を得つつ、家賃を払って居住を継続
任意売却売却額が残債を下回る金融機関の同意を得て市場価格に近い額で売る
保障・支援制度の確認収入減少や病気が原因売却前に使える公的制度がないか確認する

例えば、売却代金が残債を上回れば、ローンを完済したうえで手元に資金を残せる可能性もあります。

売却方法は資金状況や住み続けたい希望の有無によって異なり、それぞれにメリットと注意点があります。

どの方法にも共通するのは、競売が始まる前の早い段階ほど選択肢が広く残されているという点です。

ここでは、住宅を売却するための代表的な方法を紹介しますので、ご自身の状況に合うものを選んでください。

住宅ローンの支払いが難しい場合は一般売却する

売却代金でローンを完済できる見込みがあるなら、不動産会社の仲介による一般売却を選ぶのが基本です。

一般売却は市場で幅広く買い手を探せるため、競売より高い価格で売れる可能性が高いからです。

アンダーローンとオーバーローンの違い
  • アンダーローン:売却額がローン残高を上回る状態。売却代金だけで完済できる。
  • オーバーローン:売却額が残債を下回る状態。不足分を自己資金で補うか、任意売却などを検討する。

売却額がローン残高を上回るアンダーローンの状態であれば、売却代金だけでローンを完済できます。

例えば、残債1,500万円の家が2,000万円で売れれば、完済後に500万円が手元に残る計算になります。

ただし、買い手が見つかるまでには数ヶ月かかることもあり、時間に余裕を持って動く必要があります。

売却額が残債を下回るオーバーローンの場合は、不足分を自己資金で補うか、次に紹介する方法を検討します。

まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、自宅の売却相場と残債を比較することから始めましょう。

家を売却してから賃貸借契約を結ぶリースバックを利用する

売却後も同じ家に住み続けたい場合は、リースバックという方法を利用する選択肢があります。

リースバックとは、自宅を不動産会社などに売却し、その後は家賃を払って同じ家に住み続ける仕組みです。

売却でまとまった資金を得ながら、引っ越しをせずに生活環境を維持できる点が大きな利点です。

例えば、子どもの学区を変えたくない場合や、周囲に売却を知られたくない場合に適した方法といえます。

ただし、家賃は売却価格をもとに決まるため、周辺の相場より高く設定されるケースが少なくありません。

また、契約が定期借家の場合は、期間満了後に退去を求められて住み続けられない可能性もあります。

リースバックはローンの残債を完済できることが利用の前提となるため、契約前に条件をよく確認してください。

住宅ローン借入先の金融機関や不動産会社に任意売却について相談する

売却額が残債を下回る場合は、借入先の金融機関の同意を得て行う任意売却を相談しましょう。

任意売却とは、ローンを完済できない状態でも、金融機関の合意のもとで自宅を売却する方法のことです。

通常は完済できない住宅を売れませんが、金融機関が抵当権の抹消に応じることで売却が可能になります。

例えば、競売より市場価格に近い金額で売れるうえ、退去の時期を買主と話し合って決められる利点があります。

残った債務は、売却後に金融機関と協議のうえ無理のない範囲で分割返済していくのが一般的です。

ただし、任意売却には金融機関の同意が必須で、競売の開札前までに手続きを終える必要があります。

任意売却に対応した不動産会社もあるため、競売の通知が届く前に早めに相談することが重要です。

収入減少や病気が原因の場合は利用できる保障や支援制度を確認する

収入の減少や病気が返済難の原因なら、売却を決める前に利用できる公的な保障や支援制度を確認しましょう。

制度を活用して当面の生活を立て直せれば、住宅を手放さずに返済を続けられる可能性があるためです。

確認しておきたい主な制度
  • 傷病手当金:病気やけがで働けない会社員が、健康保険から通算1年6ヶ月まで受け取れる
  • 生活福祉資金貸付制度:当面の生活費が不足する場合に、社会福祉協議会が窓口となる

例えば、病気やけがで働けない会社員なら、加入する健康保険から傷病手当金を受け取れる場合があります。

傷病手当金は、支給の条件を満たす日について通算1年6ヶ月まで支給される制度です。

また、当面の生活費が不足する場合は、社会福祉協議会が窓口となる生活福祉資金貸付制度も選択肢になります。

ただし、離職などで家賃補助を行う住居確保給付金は賃貸住宅が対象で、住宅ローンの返済には利用できません。

利用できる制度は状況によって異なるため、まずはお住まいの自治体や社会福祉協議会の窓口へ相談してください。

住宅ローンが払えない場合もやってはいけないこと3選

住宅ローンが払えないとき、状況を悪化させる避けるべき行動が3つ存在します。

焦りや不安から取った行動が、かえって選択肢を狭め、家を失う結果につながることも少なくないからです。

例えば、督促を無視したり、相談せずに一人で抱え込んだりすると、事態は静かに深刻化していきます。

特に、返済のために新たな借金を重ねる行為は、多重債務という最も避けたい状況を招きます。

逆に言えば、これらの行動さえ避ければ、傷を深めずに解決へ向かえる可能性が高まります。

ここでは、住宅ローンが払えないときに絶対にやってはいけない3つの行動を解説します。

差し押さえを受け入れず金融機関からの催促や連絡を無視し続ける

金融機関からの督促や連絡を無視し続けることは、最もやってはいけない行動です。

連絡を放置しても滞納の事実は消えず、督促から差し押さえへと手続きが自動的に進んでしまうためです。

金融機関は、返済の意思がないと判断すると、法的手続きへの移行をためらわなくなります。

例えば、電話に出て事情を伝えていれば応じてもらえたはずの条件変更も、無視を続けると交渉の機会すら失います

連絡を取ること自体に費用はかからず、支払いの意思を示すだけでも金融機関の対応は変わってきます。

気まずさから連絡を避けたくなる気持ちは自然ですが、放置は状況を悪化させるだけです。

督促の連絡が来たら目を背けず、まずは電話に出て現状を正直に伝えることから始めましょう。

不動産などの専門家に相談せず自己判断で決断をする

誰にも相談せず、自己判断だけで決めてしまうのも避けるべき行動です。

住宅ローンの問題は法律や不動産の専門知識が絡むため、独断では最善の選択を見誤りやすいからです。

本来なら家を残せたはずの人が、知識不足から不利な条件で手放してしまうケースもあります。

例えば、任意売却や債務整理といった有効な手段を知らないまま、慌てて安値で売却してしまうことがあります。

不動産会社や弁護士などの専門家に相談すれば、状況に応じた最適な選択肢を提示してもらえます。

無料で相談に応じている窓口も多く、早い段階で頼るほど取れる手段は増えていきます

一人で抱え込まず、まずは信頼できる専門家に助言を求めましょう。

返済のために消費者金融カードローンなどを契約してはいけない

住宅ローンの返済資金を工面するために、消費者金融のカードローンなどを契約してはいけません。

カードローンは金利が高く、目先の返済をしのげても、より重い返済負担を新たに抱え込むことになるためです。

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種類金利の目安(年利)
住宅ローン年1%前後
消費者金融のカードローン年15%前後に達することも
※金利は一般的な目安。実際の適用金利は商品や審査により異なります

住宅ローンの金利が年1%前後なのに対し、カードローンの金利は年15%前後に達することも珍しくありません。

例えば、今月分をカードローンで払っても、翌月には住宅ローンとカードローンの両方の返済に追われてしまいます。

その結果、返済のために借入を繰り返す多重債務に陥り家計は加速度的に悪化していきます。

返済が苦しいときの解決策は、借金を増やすことではなく、これまで紹介した相談や制度の活用にあります。

目先の資金繰りを新たな借入で埋めようとせず、まずは金融機関や専門家への相談を優先してください。

どうしても返済が難しい場合は債務整理を検討する必要がある

あらゆる手を尽くしても返済の目処が立たない場合は、債務整理によって借金問題そのものを解決する方法があります。

債務整理は法律に基づいて借金を減額または免除する手続きで、生活を立て直すための正当な選択肢だからです。

債務整理には主に、任意整理と個人再生、自己破産の3種類があり、それぞれ効果や住宅への影響が異なります。

例えば、持ち家を残したい場合と、返済負担をすべてなくしたい場合とでは、選ぶべき手続きが変わってきます。

いずれの手続きも専門的な知識を要するため、弁護士や司法書士への相談が前提となります。

ここでは、3種類の債務整理について、それぞれの特徴と住宅への影響を解説します。

種類住宅への影響特徴
任意整理持ち家を残せる住宅ローンを対象から外し、他の借金の将来利息をカット
個人再生持ち家を残せる住宅ローン以外の借金を原則5分の1程度まで圧縮
自己破産持ち家は手放す住宅ローンを含むすべての借金の返済義務が免除

住宅ローン以外の債務に対応する任意整理を行う

住宅を残したまま他の借金を整理したい場合は、任意整理という手続きが選択肢になります。

任意整理は、整理する対象の借金を自分で選べるため、住宅ローンを対象から外して家を残せるからです。

債権者と直接交渉し、主に将来利息をカットして、残った元金を3〜5年程度で分割返済していく方法です。

例えば、カードローンやクレジットカードの返済が家計を圧迫している場合に、その負担だけを軽くできます。

裁判所を通さない手続きのため、比較的手軽で、家族や周囲に知られにくい点も特徴です。

ただし、住宅ローン自体は減額されないため、住宅ローンの返済負担が重い場合には効果が限られます。他の借金さえ整理できれば住宅ローンを払える見込みがある方は、専門家に任意整理を相談してみましょう。

持ち家を残してローン返済を行う個人再生をする

住宅ローン自体の負担も重い場合は、持ち家を残せる個人再生という手続きを検討しましょう。

住宅資金特別条項とは

個人再生の手続きの中で、住宅ローンを払い続けながら持ち家を残すための制度。住宅ローン以外の借金だけを大幅に減らせるうえ、すでに始まった競売を止められる可能性もあります。

個人再生には住宅資金特別条項という制度があり、住宅ローンを払い続けながら他の債務を大幅に減らせるからです。

裁判所に再生計画を認可してもらうことで、住宅ローン以外の借金を原則5分の1程度まで圧縮できます。

例えば、住宅ローンは従来どおり返済し、それ以外の借金だけを減額して3〜5年で返済する形になります。

この特別条項を使えば、すでに始まった競売を止められる可能性があります。

ただし、利用には安定した収入があることや、住宅ローンを滞納していないことなどの条件が求められます。

借金全体が膨らみつつも家を守りたい方は、早めに弁護士へ個人再生を相談することが重要です。

住宅ローンを免除してもらうことができる自己破産をする

返済の見込みが完全に立たない場合の最終手段として、自己破産という手続きがあります。

自己破産は、裁判所に認められれば住宅ローンを含むすべての借金の返済義務が免除されるからです。

返済に追われる生活から解放され、経済的にゼロから再スタートを切れる点が大きな特徴です。

例えば、収入が大きく減り、どの手続きでも返済を続けられない状況では、自己破産が現実的な選択肢になります。

ただし、借金が免除される代わりに、持ち家や一定以上の価値がある財産は手放さなければなりません

また、手続き後の一定期間は、新たな借入やクレジットカードの利用が難しくなる点にも注意が必要です。

他の手続きでは解決できない場合の選択肢として、まずは弁護士に自己破産が適しているか相談してみてください。

住宅ローンが払えない場合は専門家に相談し、カードローンなどの新規借入は避ける

住宅ローンが払えなくなっても、滞納してすぐに家を失うわけではなく、対処のための時間は残されています

滞納から競売による強制売却までには半年から1年程度の段階があり、早く動くほど住宅を残せる可能性が高まるからです。

住宅ローンが払えないときのポイント
  • 滞納から競売まで半年〜1年の猶予があり、早く動くほど住宅を残せる
  • まずは借入先の金融機関へ相談し、条件変更や任意売却で競売を回避する
  • 督促の無視・自己判断での決断・カードローンでの穴埋めは避ける
  • 返済が難しければ任意整理や個人再生などの債務整理も選択肢になる
  • 一人で抱え込まず、金融機関や不動産・法律の専門家へ早めに相談する

一方で、督促の無視や自己判断での決断、そしてカードローンでの穴埋めは、状況を悪化させる避けるべき行動です。

返済が本当に難しい場合も、任意整理や個人再生といった債務整理で生活を立て直す道が用意されています。

大切なのは、問題を一人で抱え込まず、金融機関や不動産・法律の専門家へできるだけ早く相談することです。

今日この記事を読んだことをきっかけに、まずは借入先の金融機関か専門の相談窓口へ一歩を踏み出してみてください。

この記事を書いた人

滋賀不動産買取センターが、不動産買取を通じて培った資産や資金に向き合う視点を生かし、カードローンの仕組みや金利、審査、借入・返済方法をわかりやすく解説。急な出費に備える方法や無理のない返済計画、カードローンを選ぶ際の注意点も踏まえながら、お金の悩みや借入に対する不安に寄り添います。

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