結論、オーバーローンの状態でも、条件を満たせばリースバックを利用できる可能性があります。
売却額よりも住宅ローン残債が多い状態を指す。
通常は売却代金でローンを完済できないため、不足分を自己資金で補う方法か、金融機関の同意を得て任意売却と並行する方法の2つです。
ただし、残債の返済と家賃の二重負担など、事前に知っておくべき注意点もあります。
この記事では、リースバックと通常売却の違いや、オーバーローンかどうかを確認する方法を紹介します。
あわせて、オーバーローンでリースバックを利用する2つの方法と、その際の注意点についても解説します。
最後まで読めば、ご自身の状況でリースバックが使えるかを判断でき、次に取るべき行動が見えてきます。
リースバックと通常売却の違いは?引っ越しの有無や価値の上下が関係する

リースバックと通常売却の大きな違いは、売却後に住み続けられるかと売却価格の水準にあります。
例えば、リースバックは家賃を払って住み続けられる一方、通常売却では引っ越しが必要になります。
どちらが適しているかは、住み続けたいか、少しでも高く売りたいかによって変わってきます。
ここでは、リースバックと通常売却それぞれの特徴を詳しく解説します。
リースバックは住み続けることができるが売却価値が下がる
リースバックは、自宅を売却した後も住み続けられる代わりに売却価格が低くなるのが特徴です。
売却後は買主と賃貸契約を結ぶため、引っ越しをせずに同じ家で生活を続けられるからです。
例えば、子どもの学区を変えたくない場合や、周囲に売却を知られたくない場合に向いています。
一方で、買主は住人がいる間は転売しにくいため、その分だけ買取価格を低めに設定します。
一般的に、リースバックの買取価格は市場価格の6割から8割程度になるとされています。
住み続けることを優先したい方は、価格が下がる点を理解したうえでリースバックを検討しましょう。
通常売却は市場価格でも売却が可能だが住み続けることができない
通常売却は、市場価格に近い金額で売れる一方、引っ越しが必要になります。
不動産市場で広く買い手を探すため、リースバックよりも高い価格で売却できる可能性が高いからです。
例えば、残債を完済したうえで、売却益を新生活の資金に充てるといった使い方ができます。
ただし、所有権が買主に移るため、これまで住んでいた家を離れて引っ越さなければなりません。
また、買い手が見つかるまでには数ヶ月かかることもあり、時間に余裕を持って進める必要があります。
住み続けることにこだわらず、手元の資金を最大化したい方は通常売却を選ぶとよいでしょう。
オーバーローン状態かを確認するための2つの方法を紹介
リースバックを検討する前に、まず自宅がオーバーローンの状態かどうかを確認することが大切です。
オーバーローンかどうかによって、リースバックをそのまま利用できるか、別の方法が必要かが変わるからです。
確認には、住宅ローンの残債と、自宅の売却価格という2つの数字を把握する必要があります。
例えば、残債が売却価格を上回っていればオーバーローン、下回っていればアンダーローンと判断できます。
これらの数字を正しくつかめば、リースバック後にいくら不足するのかも見えてきます。
ここでは、オーバーローンの状態かを確認するための2つの方法を紹介します。
残債や売却査定額からリースバック後の不足額を計算する
リースバックを利用できるかを判断するには、残債と査定額から不足額を計算しましょう。
リースバックの買取価格は市場価格より低いため、その価格で残債を返しきれるかを確かめる必要があるからです。
まず住宅ローンの残債を確認し、次にリースバックでの売却価格の目安を把握して差額を計算します。
住宅ローンの残債 2,000万円 − リースバックの買取価格 1,500万円 = 不足額 500万円
住宅ローンの残債は、金融機関から届く返済予定表や、会員ページなどで確認できます。
リースバックの買取価格は会社によって異なるため、複数社に査定を依頼して比較するのが確実です。
まずは不足額がいくらになるかを計算し、その差額をどう埋めるかを検討することから始めましょう。
住宅ローンの残債が売却価格を下回っているか計算する
自宅がオーバーローンかどうかは、住宅ローンの残債が売却価格を下回っているかで判断します。
残債が売却価格より少なければ売却代金で完済でき、多ければ完済できないと分かるからです。
まず金融機関に残高証明書を請求するなどして、正確な残債額を確認します。
次に、複数の不動産会社に査定を依頼し、自宅の市場価格の水準を把握します。
例えば、査定額が残債を上回っていれば、売却代金だけで住宅ローンを完済できる見込みが立ちます。
なお、売却には仲介手数料などの諸費用がかかるため、残債と売却価格が同額でも不足が出る点に注意が必要です。
2つの数字を突き合わせて、自宅がどちらの状態にあるかを正しく確認しておきましょう。
アンダーローンとオーバーローンの違い
アンダーローンとオーバーローンの違いは、残債と売却価格のどちらが大きいかにあります。
| 状態 | 残債と売却価格 | リースバック |
|---|---|---|
| アンダーローン | 残債 < 売却価格 | 完済でき利用しやすい |
| オーバーローン | 残債 > 売却価格 | そのままでは難しい |
アンダーローンとは、住宅ローンの残債が自宅の売却価格を下回っている状態のことです。
この場合は売却代金でローンを完済でき、抵当権も抹消できるため、リースバックを利用しやすくなります。
一方、オーバーローンとは、住宅ローンの残債が自宅の売却価格を上回っている状態を指します。
自分がどちらの状態かを把握することが、リースバックを検討するうえでの出発点になります。
オーバーローンでリースバックを使用する際は2つの方法がある
オーバーローンの状態でも、2つの方法のいずれかを取ればリースバックを利用できる可能性があります。
リースバックには住宅ローンの完済と抵当権の抹消が必要ですが、それを実現する手段が複数あるからです。
1つ目は不足分を自己資金で補って完済する方法、2つ目は任意売却と並行して進める方法です。
例えば、手元に資金があれば差額を補填でき、資金が乏しければ任意売却を検討することになります。
どちらの方法が適しているかは、自己資金の有無や返済状況によって変わってきます。
ここでは、オーバーローンでリースバックを利用するための2つの方法を解説します。
自分の貯金で差額を埋めてリースバックする
手元に資金がある場合は、不足分を自分の貯金で補ってリースバックする方法があります。
売却代金と自己資金を合わせて住宅ローンを完済できれば、抵当権を抹消してリースバックに進めるからです。
例えば、残債2,000万円に対し売却価格が1,500万円なら、不足する500万円を自己資金で用意します。
ただし、リースバックを検討する方の多くは資金に余裕がなく、大きな差額を補うのは容易ではありません。
さらに、貯金を完済に充てた結果、その後の家賃の支払いが苦しくならないかも見極める必要があります。
自己資金での補填を考える際は、完済後の生活まで見据えて無理のない範囲かを判断しましょう。
残債が多い場合は任意売却と並行して進める
差額を自己資金で補えないほど残債が多い場合は、任意売却と並行してリースバックを進める方法があります。
任意売却なら、住宅ローンを完済できない状態でも、金融機関の同意を得て自宅を売却できるからです。
返済が困難になった際に金融機関と交渉し、
を外して自宅を売る方法のこと。売却先の買主と賃貸契約を結べば、任意売却をしながら自宅に住み続けるリースバックが実現できます。
売却先の買主と賃貸契約を結べば、任意売却をしながら自宅に住み続けるリースバックが実現できます。
例えば、住宅ローンを滞納していて競売を避けたいが、自宅を手放したくない場合に有効な選択肢です。
残債が多く自己資金での補填が難しい方は、任意売却に対応した専門家へ早めに相談してみましょう。
任意売却とリースバックを並行する際には金融機関の合意が必要
任意売却とリースバックを並行して進めるには、借入先である金融機関の合意が欠かせません。
金融機関は、競売よりも回収額が多くなると判断した場合などに、任意売却に同意する傾向があります。
例えば、返済が滞っていて競売が避けられない状況では、任意売却が認められやすくなります。
一方で、金融機関によっては任意売却後のリースバック自体を認めないケースもあります。
そのため、任意売却とリースバックの併用が可能かどうかは、事前に金融機関へ確認する必要があります。
この交渉は個人では難しいため、任意売却に精通した専門家を通じて金融機関と話を進めるのが確実です。
オーバーローンでリースバックする際の注意点を解説!事前に把握しておくことでリスク軽減につながる
オーバーローンでリースバックを利用する際は、いくつかの注意点を事前に把握しておくことが重要です。
仕組みを理解せずに進めると、返済負担が想定以上に重くなり、生活が苦しくなる恐れがあるからです。
例えば、任意売却後は残債の返済と家賃の両方を支払う二重負担が生じる場合があります。
こうしたリスクをあらかじめ知っておけば、利用するかどうかを冷静に判断できます。
ここでは、オーバーローンでリースバックする際に特に注意したい3つのポイントを解説します。
任意売却後の残債返済と家賃の支払いで二重返済になるのを気を付ける
任意売却でリースバックを利用する場合は、残債の返済と家賃の二重返済に気を付ける必要があります。
任意売却をしても残った住宅ローンは消えず、そこに毎月の家賃が加わることになるからです。
| 支払い項目 | 月額の例 |
|---|---|
| 残債の返済 | 5万円 |
| リースバックの家賃 | 8万円 |
| 合計 | 13万円 |
例えば、残債の返済が月5万円、家賃が月8万円なら、合わせて月13万円の負担が発生します。
残債の返済は金融機関と交渉して無理のない金額に調整できますが、それでも家計への影響は小さくありません。
さらに、リースバックの家賃は相場より割高になるケースもあり、負担が増しやすい点にも注意が必要です。利用の前には返済シミュレーションを行い、二重の支払いを続けられるかを慎重に確認しましょう。
リースバックの売却価値が低い場合は残債が残りやすいため注意
リースバックの売却価格が低い場合は、住宅ローンの残債が多く残りやすいため注意が必要です。
リースバックの買取価格は市場価格より低く設定されるため、その分だけ返済に充てられる金額が少なくなるからです。
売却価格が低いほど残債との差額が大きくなり、オーバーローンの状態がより深刻になります。
例えば、市場価格3,000万円の家がリースバックで1,800万円になれば、返済に回せる額はその分減ってしまいます。
残債を少しでも減らすためにも、複数社の査定を比べて、より条件のよい会社を選びましょう。
任意売却時は早めに相談し競売前期限に注意
任意売却を利用する場合は、競売にかけられる前の期限を意識し早めに相談することが重要です。
任意売却には金融機関との交渉や買主探しに時間がかかり、競売が始まると手続きできなくなるからです。
多くの金融機関は、競売の入札が始まる前日を任意売却が可能な期限としています。
- 滞納が3ヶ月を超えたあたりで専門家へ相談
- 滞納開始から競売まではおおむね半年が目安
- 競売の入札が始まる前日が任意売却の期限
例えば、この期限を過ぎて競売が始まると、自分の意思で売却する道は閉ざされてしまいます。
住宅ローンの滞納が始まってから競売開始までは、おおむね半年程度が目安とされています。
滞納が3ヶ月を超えたあたりから、早めに専門家へ相談することで選択肢を残したまま対処できます。
オーバーローンでもリースバックは利用可能!返済額や利用時の注意点などを把握しておく
オーバーローンの状態でも、条件を満たせばリースバックを利用して住み続けられます。
不足分を自己資金で補って完済するか、金融機関の同意を得て任意売却と並行する方法があるからです。
- オーバーローンでも条件を満たせばリースバックで住み続けられる
- 方法は自己資金で差額を補うか、金融機関の同意を得て任意売却と並行する
- 任意売却後は残債返済と家賃の二重負担に注意する
- 売却価格は低くなりやすいため、複数社の査定を比較して残債を圧縮する
- 任意売却は競売前の期限があるため、早めに専門家へ相談する
例えば、手元に資金があれば差額を補填でき、資金が乏しい場合は任意売却が選択肢になります。
一方で、任意売却後は残債の返済と家賃の二重負担が生じるため、支払いを続けられるかの見極めが欠かせません。
また、リースバックの売却価格は低くなりやすいため、複数社の査定を比較して残債を圧縮することも大切です。
特に任意売却は競売前の期限があるため、返済が難しいと感じたら早めに専門家へ相談することが重要です。


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